三部けい「僕だけがいない街」

「僕だけがいない街」は、角川コミックスから発行されている作品です。

2006年5月、主人公である藤沼悟は、28歳になる売れない漫画家でした。

彼は過去にデビューを果たすことができたものの、売れる作品を書くことができなかったのです。

漫画家だけでは生活をすることもできず、普段はピザ屋のアルバイトもしていました。

しかし、そんな彼の身には、あるときから不可解な現象が起こるようになっていたのです。

それは、身近に何か事件が起こったりしたとき、どうしてかその事件の直前にまで時間が巻戻り、同じ事件に直面してしまうという「体質」でした。

彼自身はその現象を「再上映」と呼び、その対処にもすっかり慣れてしまっていたのです。

「再上映」は、悟自身が、もしくは他の誰かが事件の原因を排除するまで、何度でも繰り返されることになってしまいます。

そんな特殊体質の悟の身に起こった事件が、自分自身の過去とつながっていき……、綿密に練られた構成に圧倒される作品です。

作者の三部けいさんは、過去に「ジョジョの奇妙な冒険」の作者で知られる荒木飛呂彦さんのアシスタントをしていた経歴があります。

荒木飛呂彦さんも「僕だけがいない街」の刊行の際には推薦文を寄せており、あの「ジョジョ」の作者までもが太鼓判を押すこちらの作品の今後をぜひ電子書籍で見届けてみましょう。

Kindle価格は¥559、紙の本よりも29円お得です。(2014年1月現在)

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