柳原望「高杉さん家のおべんとう」

不器用な30男・温巳のもとへ、12歳の従妹である久留里があらわれ、温巳は彼女を引き取ることに。

なかなか温巳に心を開こうとしない久留里でしたが、二人が心を通わせるために役立ったのは、「おべんとう」でした。

題名の通り、「高杉さん家のおべんとう」では、毎日食べる「おべんとう」がテーマになっています。

大学で地理学を学んだ主人公の温巳は、内向的な久留里となんとかして「家族」になろうと奮闘します。

育った環境も時代も違う30男と12歳の少女が、「おべんとう」で毎日同じものを食べることで、少しずつ家族の絆を芽生えさせていく様子は、とても心温まるものがあります。

作中では毎回、ストーリーに絡めながら一つの料理がレシピつきで挿入されます。

定番の「ハンバーグ」や「きんぴらごぼう」などのレシピもあれば、ヘボ(蜂の子のこと)を使った、一風変わったレシピも紹介されています。

電子書籍なら紙の汚れや劣化を気にする必要もありませんし、読み終わったら電子書籍の「高杉さん家のおべんとう」を片手に、料理に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

Kindle価格は全巻一律¥428~¥429、紙の本よりも192円お得です。(2014年1月現在)

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